たまにしか行かないのだが、大切に思っているお店がある。
西荻窪の蜂蜜屋さん”花めぐみ”は、そういうお店だった。
子どもが産まれてから東京へは日帰りすることが増え、行きたい行きたいと思いつつ、もう1年近く行っていなかった。
今日、お昼前少し時間があるので、久しぶりに行ってみようと思って、総武線を西荻で降り、女子大通りを花めぐみに向かった。
ところが、あるべき場所にお店がない!
何度も付近をウロウロして探したが、ない!
ネットで電話番号を探し、電話すると、「現在使われていません」という案内が。
なくなってしまったのかぁ!
一瞬途方に暮れた。
花めぐみは、行けば必ずおばさんの笑顔があり、おばさんと話をしたり、テイスティングさせてもらったりしながら、蜂蜜を買うのが楽しみだった。
いつも結局みかんの花の蜂蜜を買うことが多いのだが、おばさんと顔を合わせてやりとりしながら、買うのが楽しかった。
近くのパン屋さんのおばさんに聞いたら、昨夏、介護のためお店をやめたとのこと。
つぶれたのではないことが、せめてもの救いだが、それにしても残念だ!
花めぐみ自体は、西荻店の他にも三軒茶屋店などがあるので、蜂蜜自体はそこに電話して取り寄せることは可能だろう。
でも、あのおばさんとのやりとりがもうできないというのは、とても寂しく、自分にとっての世界の豊かさが少し欠けたように感じる。
結局、自分にとってのまちの魅力というのは、そういうお店がどれだけあるか、つまり、そういう人がどれだけいるかなのだろう。